2003.04.18
若者フォーラム
戦争 no more war part2


 前回戦争の事について書いたが今回も情報を探している内にどこを見てもイラク戦争の事ばかり取り上げてあったのでやはり今回もこの「戦争no more war」について書いてみた。

 今、アメリカからイラク戦争の最前線で戦っているのは国籍のない人や市民権の無い人が非常に多い。戦争に行くことによって国籍や、奨学金が与えられる。現にナシリアの病院から救出されたジェシカ・リンチ上等兵は戦争に参加したら、奨学金がもらえるという事だったらしいのだが、発見時の彼女は非常におびえきっており、米兵が名前を呼びかけてもなかなか答えず、負傷していた。決して彼女ら彼等は進んで自ずから戦争に参加しているわけではない。アメリカに帰ってからが英雄として扱われ、国籍・奨学金が与えられる。アメリカはすぐに英雄扱いをしたがる。テロの時の消防士が良い例である。ごく一部の限られた(例えば拉致されたような)人間だけかもしれないが、彼等の精神的な苦痛や思いは誰がどのようにして治すのであろうか。この場合アメリカに帰ってからはしばらく休養したいのではないのだろうか。奨学金を使っている暇などあるのだろうか。現にベトナム戦争から帰ってきた米兵は今だにその癒えない傷をなぐさめ合い、戦争での恐怖感や不安、悪夢を見るらしく、独立記念日などには仲間が集まり行進をしたり、あちらこちらで花火も盛大に上げられる。

 アメリカは戦争に幾らのお金を使っているのだろうか? サダム・フセインの居場所の情報提供者にはよい生活とよい将来を保障するとTVで大きく報道した。また、拘束・殺害を目指すフセイン政権指導部の55人をトランプにあしらい米軍に配った。ビンラディン氏には一時期2500万ドル(29億円)の懸賞金をかけた。日本からは今回の戦争の復興資金の為に120億円を寄付する予定だと小泉首相が言っていた。120億の資金があれば何が日本で出来るだろうか。日本は高齢化社会になりつつある昨今120億円があればどんなに援助をできるであろうか。私が思う良い使い方は今どこの福祉施設にも働いている人の人数(ヘルパー)が足りない。今私の友人の中で施設で働いている人が数人いる。ヘルパーの数の割にどんどん入所者が入ってくるという現状に猫の手も借りたいといつも嘆いている。最近のニュースでは妻の介護に疲れたと言い夫が妻を殺す、又はほったらかしにするといった事件が跡をたたない。こういう事を120億を使い未然に防げないのであろうか?

 日本は戦争を放棄した国である。戦争を二度と起こしてはいけないという事である。広島では何百万人という桁違いの人がお亡くなりになられた。今、アメリカが戦争を起こしているのとは桁が違う。あれが戦争なのか。沖縄でもどんだけの人数が死んだのかわからない程である。

 つい先日私の知人がアメリカに行ってきた。丁度イラク戦争が始まる前であった。知人が帰ってきた頃には戦争はもう始まっていたが、知人はアメリカ国内にいたにも関わらず戦争が始まった事があまり感じられなかったと言う。まるでゲームが始まったかのようだったと言っていた。何故ならば、アメリカのテレビでは戦争へのカウントダウンというような放送をしていたからだ。テレビでカウントダウンといった事を放送しているのならば、アメリカ国民は、少なくともそれに影響されていないとは限らない。誰か大スターがテレビに登場するならともかく、真剣な国と国との戦いなのである。アメリカはケーブル大国である。日本の様に6時から7時ぐらいはニュースの時間といったようにどのテレビ局もニュースの枠がある。だがアメリカはケーブル社会である。ニュースチャンネルを見ない限りチャンネルをかえるだけでニュースを見なくても済む。アニメだの映画だの一日中24時間好きなテレビ番組が見られる。初めてアメリカに行った時に驚いたのは宗教チャンネルが存在し一日中教えについて放送していた事である。それだけ多種多様なチャンネルがあるならば、少なくとも親の教育次第でテレビから受ける影響ははかりしれない。

 そんなアメリカはこれから将来どんな国になっていくのだろうか。どういう方向に行くのだろうか。私一人一個人としては不安で仕方がない。
      

No More War


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(財)体質研究会
担当・西野