2006.7.1
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菅 原 努
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38. あなたの主治医は? | ||||
私はこのところ別に休むことなく水曜日を休みにして、その他は毎日財団の事務所に出勤しています。しかし、定期的に京大病院の循環器内科、整形外科、皮膚科の診察をうけに通っています。3月に腹部大動脈瘤が見つかってからは、とくに食事と血圧とに気をつけています。6月の初めに大阪であった研究会に府立医大の近藤名誉教授の温熱療法の臨床のお話を聞きたいと思って参加しました。もちろん同教授とはお話へのお礼を言い、何か立ち話をしたと思います。ところがその後、私の知人のところに近藤名誉教授からメイルがあり、そのなかに「菅原先生に久しぶりにお目にかかったが、少し痩せておられるようだが、主治医はどなたですか」と書かれていたと伝えられました。さてそう言われて見ると、一体私の主治医は何方でしょうか、と考えさされました。大学病院では主治医という制度はなく、毎月決まって通っているのが循環器内科ですが、そこでは循環器しか診てもらえません。どこか他が悪いというとその科へ紹介してくれるだけです。総合的判断は自分でしなければなりません。すなわち主治医不在です。 自分でも最近少しづつ体力が落ちてくるような気がしていますし、何時でも何でも相談できる主治医がいたらありがたいと感じます。そこで早速主治医探しをすることに決心しました。どうしようかと迷っていたら、今いる有料老人ホーム「京都ヴィラ」の食堂で隣の食卓に京大で数年後輩の米田道正(もと京都市立病院長)夫妻が居られることを思い出しました。そこである夕食のときに早速上のような経緯を説明してお願いしてみました。 さすがに臨床家です、数日後に「先日のおはなしですが、このヴィラの関連の富田病院長の富田哲也先生をご推薦します。すでに先生にはお話してあります。」と説明していただきました。「ありがとうございます。早速予定を立ててご相談に行ってきます」とお礼を申し上げました。実は今年の3月にこの富田先生に私の動脈瘤を確認して京大病院に送り込んでいただいたのです。このことは前にこの欄に書いたと思います。私は安心して主治医をお願いすることにしました。 私が自由に動けるのは水曜日ですので、6月21日の水曜日に富田病院に予約をしていただいて、最初の主治医としての診察を受けてきました。次の6月28日の水曜日には京大を受診してそのことをお願いしてくる予定です。今までは自分でいろいろ考えて心配していたのを、主治医に下駄をあずけられると思って、ほっとしているところです。そのせいか血圧も安定して予定のレベルを保っています。 基礎医学者といえども医学部出身で、しかも温熱療法の開発など臨床に近いことをやっているのに、自分の病気のことも分からんのか、と言われるかもしれませんが、やはり客観的にしかも親切に病気のことを考えてくれる主治医は必要です。それを近藤先生に教えられました。大学病院のようなところは、その主治医を通じてかかるのがよいのでしょう。この私の経験が皆さんにも参考になれば幸いです。
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