2001.2.13
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このシリーズの前のほうで、自然界には92種類の元素があり、1番の水素から92番のウランまで、それぞれに名前がついていて、まるでプロ野球選手の背番号のようだと書きました。長嶋監督の背番号は3、松坂投手は18ですが、背番号3にあたる元素はリチウム、18はアルゴンという名前です。 この元素の背番号は「原子番号」と呼ばれますが、それは原子の中心にある原子核に関係しています。 原子核は、重さ(質量)のほぼ同じ2種類の粒子、「陽子」と「中性子」でできています。原子番号1番の水素は、たった1個、92番のウランは92個の陽子を持っています。陽子は+の電気を帯びていますが、中性子は、その名前から判るように、電気的性質を持たない中性の粒子で、陽子と一緒になって、その合計数が原子の重さ(質量 )を決めています。 一番軽い元素、水素の原子核は陽子1個だけからできていますが、原子番号3のリチウムと18のアルゴンは、それぞれ3個と18個の陽子を持っています。ウランは92個を持っていますから、重い原子核の元素であるということになります。 陽子と一緒に原子核をつくっている中性子の数は、一定のルールに従って決まっています。リチウムとウランの中性子数は、それぞれ4個と146個が普通 です。原子は、この原子核と、−の電気を帯びて周囲をまわっている「軌道電子」とでかたちづくられていて、軌道電子の数は陽子の数と同じなので、+と−がつりあっています。 軌道電子には、重さがほとんどありません。だから、原子の重さ、ひいてはこの世にある“重さ”は、陽子と中性子の数によって与えられているということになります
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