京都健康フォーラム2004講演要旨 平成17年3月5日(土) 13:00〜17:20 |
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テーマ:香りとこころ・香りとからだ
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森林の香りに魅せられて 〜セドロールという奇異なる香りの作用について〜 |
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矢田 幸博 (花王株式会社ヘルスケア第2研究所 グループリーダー) |
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そこで、不眠意識を持った女性方にご協力いただき睡眠への効果を調べました。その結果、就寝時にセドロールを嗅ぐことでリラックスでき、有意に睡眠が改善することが分かりました。この間、特に興味深かったのは、セドロールの香りがまったく判らない人たちでも判る人たちと同様にセドロールを嗅ぐと心身が鎮静すること、さらには、睡眠実験の際は、全員がセドロールの香りを認知できない低濃度で実施したのにもかかわらず、明らかな睡眠改善効果が認められたことでした。 これまで香りの鎮静作用や覚醒作用には、まず、その香りが認知できること、次に自分にとって好ましいか否か(嗜好性が強いこと)が重要であり、もしその成分が認知できても嫌いであれば、逆効果であり、また、同じ成分でもその認知や嗜好性は、年齢、性別、人種などにより大きく異なることが以前より知られています。 一方、セドロールは、認知率は、低く、嗜好性も弱いのにどうして鎮静効果や睡眠改善効果が発現するのか、またこのようなセドロールの効果が海外の人たちに対しても有効であるのかは、興味が持たれるところです。本講演では、セドロールの鎮静作用の発見と合わせて「作用メカニズムに関する最新の研究成果」と「セドロールの鎮静作用に関する4カ国(ノルウェー、タイ、米国および日本)調査」についてもお話させていただきたいと思います。
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