平成14年健康指標プロジェクト講演会要旨 |
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第32回(6月15日(土) 14:00〜17:00、京大会館)
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生活習慣病学の提唱
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奥田 拓道 (熊本県立大学環境共生学部、愛媛大学名誉教授) |
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油滴を縮小するためには、脂肪合成を低下させることが必要である。脂肪細胞の脂肪合成は血液中のグルコースに由来するグルコース経路とカイロミクロンなどのリポタンパク経路があるが、前者はインスリンと脂肪酸合成のフィードバック阻害の二重のコントロールがかかっている。しかし、リポタンパクに由来する脂肪酸からの脂肪合成はホルモンや代謝面でのコントロールを受けないので、肥満予防にとってはリポタンパク経路の方がより重要である。このリポタンパク経路の脂肪合成を食事を通じて低下させるには食事に含まれる脂肪の吸収を阻害したり、吸収時間を遅らせばよい。ウーロン茶や日本茶に含まれるサポニンは食事に含まれる脂肪の膵リパーゼによる消化を阻止することを通じて、カイロミクロンの低下、高脂肪食投与によって誘導される肥満を予防することが明らかになった。このように、脂肪細胞の代謝から出発し、肥満予防の機能物質に至る一連の研究を私なりの生活習慣病学として提唱することにしたい。
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