ハイパーサーミア論文紹介
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(1) 肺がんの放射線併用療法 | ||||
年齢が若く、胸壁皮下脂肪の少ない肺癌患者に対して、高出力温熱療法が有効な治療法であることを示した。治療法の詳細は論文にゆずるが、通常の放射線分割照射との併用のみでなく放射線治療終了後にも温熱療法単独を平均15回追加している。13例の非小細胞性肺癌について局所効果として77%が完全消失CR、23%が50%以上の縮小PRを得た。肺癌にハイパーサーミアが有効なことを示した意義は注目される。 Imada,H.1), Nomoto,S., Tomimatsu,A., Kosaka,K., Kusano,S., Ostapenko,V.V.2), and Terashima,H.3)(1999) Local control of nonsmall cell lung cancer by radiotherapy combined with high power hyperthermia using an 8 MHz RF capacitive heating device. Jpn. J. Hyperthmic Oncol. 15 (2) 57-63. 1)産業医科大学放射線科
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(2) 進行子宮頸癌に放射線併用温熱療法の有効性を証明 | ||||
子宮頸癌III B期の患者をその了解のもとに、コンピュターを使って無作為に放射線単独群とそれに温熱を併用する群に分けその治療効果を比較した。放射線は6MVのX線による外照射とイリジュウム−192による高線量率腔内照射を併用した。温熱はThermotron RF-8を用い最初の3週間、週1回計3回行った。 放射線単独群19例、温熱併用群18例でうち腫瘍の完全消失はそれぞれ10例(52.5%)、15例(83.3%)で統計的にも明らかに温熱併用が有効であった。なおこの研究では治療前と治療開始1週間後(10.8Gy)に組織を取り幾つかの遺伝子発現について調べている。温熱を加えた時にはアポトーシス(能動的な細胞の自殺)を促進するBax蛋白の増加が見られたが、抑制するBcl-2の発現には2群で差がなかった。これが温熱効果の一翼を担っているのではないかと結論している。 Harima,Y.1), Nagata,K.1), Harima,K.1), Oka,A.1), Ostapenko,V.V.1), Shikata,N.2), Ohnishi,T3), and Tanaka,Y.1)(2000) Bax and Bcl-2 protein expression following radiation therapy versus radiation plus thermoradiotherapy in stage IIIb cervical carcinoma. Cancer 88:182-138. 1)関西医科大学放射線科
お問い合わせ先: thermot@taishitsu.or.jp
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